みみの病気

耳あか(耳掃除)

耳あかには乾性耳垢(カサカサ耳)と湿性耳垢(ネバネバ耳・ジュル耳・アメ耳)があります。
日本人の約7割が乾性耳垢と言われています。

乾性耳垢の場合も、プールなどで耳あかが水でふやけて膨らみ、耳の穴をふさいでしまうと聞こえが悪くなる場合があります。
湿性耳垢も、耳の穴にたくさんたまってしまうと聞こえが悪くなり、ベットリひっついて自分で耳掃除するのは難しいと思います。

耳掃除は1か月に1~2回で十分で、ご自宅では清潔な綿棒で耳の外側だけをなでるようにやさしく掃除してください。耳掃除は心地いいものですが、過度にすると耳を傷つけてしまう場合があり、外耳炎のほとんどは耳掃除のやりすぎが原因です。

湿性耳垢の方、赤ちゃんや小さなお子さん、お年寄りなど耳あかがたまりやすい方は、だいたい3~6か月に一度クリニックで耳掃除をしてもらうことをおすすめします。

耳あかの除去は立派な医療行為ですので、遠慮なく受診して下さい。

外耳炎とは

耳の入口から鼓膜まで(外耳道)に炎症が起こった状態のことで、かゆみ、痛み、耳だれ,耳がふさがったような感じがすることがあります。ひんぱんな耳そうじや爪でさわることで起こることが多いです。

外耳炎は治療すればすぐによくなります。治療せずに放置しておくと、痛みなどが増し症状も悪化しますので早めの受診をおすすめしています。
治療はまず耳の中をきれいにして、塗り薬や点耳薬を用いて治療します。症状によっては抗菌薬や鎮痛薬を処方して経過観察していきます。

中耳炎とは

鼻の奥にいる細菌が、耳と中耳(鼓膜の奥)をつなぐ耳管を通って中耳に入り、炎症を起こした状態です。

急性中耳炎

かぜなどが原因となり、鼓膜の奥に細菌、ウィルスが入り、膿がたまる病気です。
耳の痛み、耳だれ、発熱などが起こります。原因となっている鼻、のどの治療が重要です。
薬の治療だけで治らない場合は鼓膜を小さく切り、膿を外に出す鼓膜切開をおこないます。

滲出性中耳炎

鼓膜の奥に液体がたまる病気です。液体がたまると鼓膜の動きが悪くなり、外からの音が伝わりにくくなるため聞こえが悪くなります。急性中耳炎の後や、鼻をすすると起こりやすいようです。痛みはなく耳がふさがった感じが起こります。

小さな子どもさんはほとんど症状を訴えず、テレビの音が大きい、よく聞き返すなどで気づかれることが多いようです。

鼻、のどの治療、通気(鼻から耳へ空気を通す治療)などをおこないます。改善しなければ鼓膜切開をして溜まった液を出したり、鼓膜にチューブを挿入して換気を促す処置をおこないます。

小さな子供さんは症状に応じて冬の寒い時期は積極的に鼓膜切開せず、鼻の症状が落ち着く暖かい時期まで経過を見ていくことが多いです。


突発性難聴とは

ある日突然片耳の聞こえが悪くなる病気です。原因不明でストレスや過労が発症の誘因になることが多く、耳鳴りやめまいを伴うこともあります。 
発症後、約1ヶ月で聴こえは固定してしまう場合が多いので、出来るだけ早く治療を開始することが重要です。

適切に治療すれば、3分の1は完治し、3分の1は難聴や耳鳴りが残るものの症状は軽くなり、あとの3分の1は残念ながら治りません。

目安として2週間以内に治療開始し、初診時の症状が軽く、比較的若い方は完治しやすいといわれていますステロイド(副腎皮質ホルモン)、血液の流れをよくする薬剤、ビタミン剤、代謝賦活剤などを用います。


めまいとは(良性発作性頭位めまい)

平衡感覚をつかさどる器官は内耳から脳までつながっており、そのどこかに障害が生じるとめまいが起こります。めまいには耳に原因のある場合と、脳に原因がある場合とがあり、頭を動かすとグルグル回る、耳が聞こえづらい、耳のつまった感じがするなどの症状は内耳が傷害されている可能性があります。

めまいで最も多いのが「良性発作性頭位めまい症」です。耳の奥にある内耳の耳石器の一部がはがれ、「三半規管」に入り込むことによって起こると考えられています。
朝、寝床から起き上がるときや、頭を動かすときに、回転性のめまいが起こります。めまいの時間は1分以内にことが多く、安静にしているとおさまります。

隠れた難聴があるのを想定して聴力検査や眼振検査(眼の動きを観察)をおこない、めまい、難聴の原因を調べます。
めまいがひどい時は注射や点滴をおこなう場合もありますが、基本、飲み薬で治療します。
症状が落ち着けば、横になって寝ているより、日常生活や軽い運動も効果的です。
自宅でやるリハビリ治療として、めまい体操なども有効とされており、当クリニックでも紹介しています。

メニエール病とは

ぐるぐる回る回転性のめまいやふわふわする感じのめまいなど、めまいの持続時間は10分程度から数時間程度が多く、片耳の難聴、耳鳴り,耳がつまるなどの症状を伴うことがあります。
メニエール病には「難聴、耳鳴り、耳が詰まる感じなどの耳の症状を伴うめまい発作を反復する」という厳密な診断基準があります。めまい発作や難聴発作が1回起きただけではメニエール病とは診断されません。
メニエール病の初回発作では、めまいを伴う突発性難聴と鑑別ができない場合が多いため、問診、検査、経過観察などが重要となります。
原因は不明ですが、耳の奥にある内耳のリンパ液が増え、水ぶくれを起こした状態です(内リンパ水腫)。
一般的に使われるのは利尿剤で、これにビタミン剤や血流改善剤を組み合わせて使用します。
精神的ストレス、疲労、睡眠不足が関与していると考えられており、ストレスを軽減させるように規則正しい生活をおくることが必要です。


老人性難聴とは

身体のすべての器官が老化していくように、少しずつ耳の老化、難聴が進みます。テレビの音を大きくする、会話が聞き取りにくい、耳鳴りなどの症状で始まります。

聞こえが悪いままにしておくと、音を処理する能力が低下するため脳の機能に影響を及ぼします。
老人性難聴は認知症の発症にも影響を与えるといわれています。耳が遠くなると周囲の人との意思疎通がうまくいかず、誤解も生まれやすくなるので、不自由さを感じた方は早めに補聴器をつけた方がいいといわれています。

補聴器は耳に入る音を大きくするだけで、言葉の聞き取りは人それぞれ違いがあります。
眼鏡はかけるとすぐに見やすくなりますが、補聴器は訓練をしないと聞き取る力が改善しません。

聞き返しや聞き逃しなどに身に覚えがあれば、早めに受診し聴力検査をすることをおすすめします。
聴力検査の結果と日常生活、言葉の聞き取りなどから、各種各人に合った補聴器を決定し入手します。

補聴器は医療機器と定められています。
18年度から補聴器相談医の診断を受けて補聴器を購入した場合、購入費が確定申告の際の医療費控除の対象に含まれるようになりました。
当院は、「認定補聴器相談医」であり、専門店の「認定補聴器技能者」によって補聴器の装用を調整していきますのでお気軽にご相談ください。